大峯奥駈道の南端部にあたる「南奥駈道(熊野本宮大社〜玉置神社)」の調査山行へと出向いた。


今回の目的は、実際のトレイル状況の把握と、本番を想定した装備の実践的なテストである。

【靱帯の保護と、身体コントロールの構築】
現在、両脚の靱帯は修復の途上にある。
そのため、下りでの着地衝撃を極力避けるべく、今回は標高を上げていく「登り中心」の行程を組んだ。

また、あえてペースを落とし、心拍数を上げずに進む訓練に重きを置いた。超長距離の山行において、心拍数を上げすぎることはフォームの崩れを生み、致命的な疲労や怪我に直結する。
今年行きたい山は、大峯奥駈道で終わりではない。

故に、可能な限り「身体へのダメージを抑える」術を、ここで確実なものにしておきたい。

【幻想的で力強い大峯の景色】

実際に足を踏み入れた南奥駈道は、やはり別格だった。 深い森に立ち込める空気、木の根が血管のように幾重にも這う険しい岩場や、静かに佇む祠と石仏(靡)、圧倒的に幻想的でありながら、命を脅かすような力強さも内包している。

この道が1300年もの間、修験者たちを惹きつけ、同時に拒んできた理由が肌で理解できる。
身の引き締まる思いだ。


【課題という最大の収穫】
今回、本番想定の装備でトレイルに入ったことで、多くの収穫があった。
変更したテーピングの感覚や脚周りの状態、行動食の摂取タイミングと内容について、明確な改善点が浮き彫りになった。 ぶっつけ本番で山に入っていれば、これら小さなズレの蓄積が、後半の致命傷になっていただろう。それを事前に洗い出せたことは、今回の調査山行における最大の実りである。

延期という決断がもたらした、この実践的な準備期間。 大峯奥駈道という強大な自然に対し、少しずつ、しかし確実に研ぎ澄まされていくのを感じている。

次は、北奥駈道へ。
まだまだ、準備を重ねていく。


