物事には、おおよそ『原因と結果』がある。
それを見つめ直す、良いキッカケとなった出来事があった。

2週間前の山行。
急な下りの岩場でのちょっとしたミスからバランスを崩し、3回転する大転倒をした。両膝や太腿、腕、背中を激しく強打し、特に左脚の靭帯と骨膜を大きく損傷してしまった。

これまでも、学びを大切にし試行錯誤を積み重ねてきたが、厳しい山行になればなるほど、自分なりの「脚力」と「気力」に頼りきっていた節がある。

だが、最後は気力で乗り越えられてしまうが故に、細部にある自分の欠点に気付かず、正面から向き合うことをおろそかにしていたのだ。

もしこの怪我がなければ、今までと同じ自分のまま、成長を先送りにしていただろう。
困難はチャンスであり、新しい世界への入り口。
着実に、大峯奥駈道への道が拓けていると感じている。

本番まで、残り1ヶ月。
怪我により「身体は思うように動かせないが、頭は動かせる」という時間と環境ができた。
今まで気力と体力で乗り切っていたことを改善するチャンスを与えられたのだ。
小さなことを疎かにせず、ひとつひとつ見直して改善していく。
時には、立ち止まることの大切さを、今身をもって実感している。

身体のエラー(筋力不足や使い方の癖)を「気力」という精神論でカバーし続けていれば、100kmを超える超長距離の過酷な環境において、必ずどこかで物理的な破綻(怪我)をきたしていたはずだ。

今回の怪我がなければ、これらに気付かないまま大峯に入り、確実に挑戦は途中で崩れていただろう。
まさに『怪我の功名』。
まだまだ成長していく。


