人生観『生きる意味』⑸

『生きる意味』について、第五回。

朝、靴の中に入っているもの、、

それは、『サソリ』だ。

小さいながらも猛毒のサソリに刺されたら、砂漠のミイラと化す。

サソリに刺されて死ぬくらいなら、カンガルーに右パンチをくらって死にたい。笑

サソリに刺されて死んだら、なんだか悲惨感が漂うが、
カンガルーの右パンチなら、笑える。

自転車の旅において、食うことは、ガソリンを補給するようなもの。
ガス欠では、前に進むことができない。

町から町までの砂漠の旅は、米を炊いて、野菜スープを作るのみ。
行動食は、食パンとビスケット。

野菜スープといっても、保存可能な玉ねぎだけ。

小さな町に着けば、ソーセージやチーズなどを食べることができた。

この旅で、先住民アボリジニの人たちとの出会いもいくつかあったが、
印象に残っているのは、「塩と砂糖」に関して。

僕は、毎日行動食には食パンやビスケットに、エネルギー補給のためにカロリーの高いジャムをたっぷり塗って食べていた。

しかし日に日に身体が疲れていく。
次の日も、また次の日も疲れが取れなかった。

あるとき、アボリジニの人たちと食事を共にした時、焚き火で軽く焼いたパンをいただいた。

アボリジニの人たちは、そのパンに甘いジャムではなく、なんと「塩」をふりかけて食べていた!

衝撃のカルチャーショックを受けた。

生まれて此の方、当時、パンに塩をかけて食べている人を見たことがなかったからだ。

するとアボリジニは、こう教えてくれた。

「いいか、砂漠では糖分ではなくて、塩分をしっかりとるんだ。塩分は漲るパワーをくれるが、糖分は身体を疲れさせるぞ。」

その後、このアドバイスのおかげで、塩分の大切さを知り、積極的に塩をとることで、疲れは激減し、より一日の走行距離をのばすことができた。

さあ、いよいよ待望のエアーズロックの影が、地平線の彼方に現れてきた!

第六回へ つづく